乳がんリンパ節転移のメカニズム、ケモカインの解析により解明-近大ほか
転移指向性を決める重要な分子ケモカイン、リンパ節転移とどう関わるか
近畿大学は3月16日、細胞移動を誘導するケモカインの役割を解析することで、乳がん細胞のリンパ節転移につながるメカニズムを解明したと発表した。この研究は、同大理工学部生命科学科の早坂晴子准教授らの研究グループによるもの。「Cancer Science」にオンライン掲載されている。
腫瘍内にはがん細胞だけでなく非がん細胞も多く存在し、そこから産生されるケモカインや腫瘍増殖因子がシグナルを送ることで、がん細胞の増殖や転移を助ける。ケモカインは、細胞の組織への移動に関わる重要な分子。がん組織ではいくつかのケモカインが発現し、原発...