KRAS阻害薬耐性メカニズム解明、3剤併用に治療効果発見-愛知県がんセンター
重要ながん標的KRAS、阻害薬の効果が限定的な理由は未解明だった
愛知県がんセンターは8月30日、がんの薬物療法に使用される分子標的薬の新たな耐性メカニズムを発見し、その克服法を示したと発表した。今回の研究は、同センターがん標的治療トランスレーショナルリサーチ分野の衣斐寛倫分野長らの研究グループによるもの。研究成果は、「Cell Reports Medicine」にオンライン掲載されている。
ヒトの細胞には、正常に働くための「設計図(遺伝子)」が組み込まれている。この設計図に異常が起きると、がんの原因になることがある。分子標的薬は、そのような異常な遺伝子によって過剰に働くタンパク質を狙い...