小児がん治療「2000年を境に、多くの腫瘍で治療成績が向上」
7~8割の小児がんが治癒
小児がん治療の現状と課題について、神奈川県立こども医療センターの後藤裕明氏(小児がんセンター血液・腫瘍科部長)は10月19日、製薬会社のバイエル薬品が開催したセミナーで講演した。後藤氏は小児がん治療の進歩について「2000年を境に、多くの腫瘍で治療成績が向上している」として、革新的な治療薬が開発されている状況を評価した。
後藤氏はセミナーで、「小児がんは希少疾患で命に関わる病気だが、治癒が可能であり、小児がん患者・経験者は決して希少な存在ではない」と強調した。診断後5年の生存率についてのデータ1)をもとに、「総じて7~8割が治癒する」と説明。日本で小児がんと診断...