がん治療薬がアルツハイマー病の進行抑制に有用?
新しいタイプのがん治療薬が、アルツハイマー病などの神経変性疾患の治療にも有用である可能性のあることが、米スタンフォード大学医学部神経学・神経科学教授のKatrin Andreasson氏らによるマウスを用いた研究で示された。詳細は、「Science」に8月23日掲載された。
このがん治療薬は、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1)と呼ばれる酵素を阻害する作用を持つ。IDO1は、アストロサイトと呼ばれるグリア細胞で発現し、アミノ酸の一種であるトリプトファンを分解してキヌレニンという化合物に変換する役割を担っている。キヌレニンは、芳香族炭化水素受容体(AhR)との相互作用を通...