血管構造を持つヒト網膜オルガノイドの作製に成功、疾患モデルとして有用-岐阜薬科大ほか
中途失明の原因となる網膜血管疾患、治療法の開発にはヒト疾患モデルが必要
岐阜薬科大学は3月25日、従来開発されていなかった「ヒトiPS細胞由来の血管構造を有する網膜オルガノイド(臓器様構造体)」の作製に成功したと発表した。この研究は、同大原英彰学長、中村信介准教授、久世祥己助教、嶋澤雅光教授らの研究グループと長良医療センターとの共同研究によるもの。研究成果は、「Stem Cells」に掲載されている。
糖尿病網膜症などの網膜血管疾患は中途失明原因の上位を占めており、いまだに根治が難しい疾患。新規治療法の開発には、ヒト病態に近い、薬理作用や毒性を適切に評価できる疾患モデルの開発が必要とされ...