脂肪性肝疾患(steatotic liver disease;SLD)に過度の飲酒が関与しているのかどうかを、既存の検査項目を基に特定できる可能性のあることが明らかになった。米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のRohit Loomba氏らが新たに開発したこの予測モデルは、性別や平均赤血球容積(MCV)などの既存の情報を基に、患者の肝疾患がアルコールの影響を受けている可能性を推定できるという。この研究の詳細は、「Gastroenterology」に2月25日掲載された。

世界中で3人に1人の成人がSLDに罹患しており、特に、肥満を背景とする発症例が増加傾向にある。SLDは、肝細胞に中性脂肪が蓄積した状態のことで、生活習慣に関連した代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)や、飲酒に関連した代謝機能障害アルコール関連肝疾患(MetALD)、アルコール関連肝疾患(ALD)などが含まれる。飲酒はSLDを悪化させる可能性があるものの、研究グループによると、患者は医師との面談で飲酒量を実際より少なく申告することが多く、アルコールが肝障害に関与しているのかどうかを判断することは難しいという。また、患者が過度の飲酒をしているかどうかは、血液中のPEth(ホスファチジルエタノール)を測定することで判断できるものの、この検査は高額である上に、検査を実施している医療機関も限られている。

そこでLoomba氏らは今回、肥満または過体重のSLD患者503人(平均年齢51歳、平均BMI 32.9)を対象に、一般的な検査指標を基にALDやMetALDをスクリーニングする、新たな予測モデルの構築を試みた。全ての患者が、肝臓の硬さや脂肪率を測定するMRI/MRE検査とPEth検査を受けた。

その結果、最良の予測モデルは、性別、MCV、γ-GTP、HDL-コレステロール(HDL-C)、HbA1cの5つの標準的な指標を組み合わせたものであることが判明した。このモデルのROC曲線下面積(AUROC)は、開発コホートで0.76、検証コホートで0.75であった。AUROCは1.0で完全な予測性能を意味する。

こうした結果を受けてLoomba氏は、「このモデルは、隠れているMetALDやALDを見つけ出すための簡便で利用しやすい方法を臨床医に提供する。肝疾患の分類をより正確にすることは、患者が長期にわたりより良い健康状態を維持する助けになる」と話している。

また、論文の筆頭著者であるUCSDのFederica Tavaglione氏は、「われわれの目標は、実用的なモデルを作ることだった。このモデルは、すでに標準診療の一部である検査値を用いるため、医療現場に追加の費用や複雑さをもたらすことなく、すぐに導入できる」と述べている。(HealthDay News 2026年3月2日)

https://www.healthday.com/health-news/liver-health/blood-test-reveals-alcohol-related-liver-disease

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